
約34万人もの来場者のあったサローネ見本市本会場のみだけでなく、例年のようにミラノ市内でのイベントも盛んでした。その代表は作品の斬新さと品質の高さから噂が噂を呼び一週間のみの会期のはずが一ヶ月、更に5ヶ月も延長になったコスミット主催の英の映画監督、ピーター・グリーナウェイによる動く「最後の晩餐」(01/02)。世界で最も有名な絵の一つを映像と光と音により現代風に蘇えらせた。当時の全ての新しいものを貪欲に取り入れたレオナルド・ダ・ビンチがもし今、生きていたらどうしただろう、という仮説の上に創られたという。
その他の市内展、フオーリ・サローネから主だったものをピックアップしてみると、ガリバルディ地区では松下電工がミラノ在のスペイン人、人気デザイナー、パトリシア・ウルキオラと深澤直人とPanasonicによる「スタンダード3(三乗)」展を開催(03)。全くタイプの違う二人のデザイナーの競演で注目されていた。トルトーナ地区ではヤマハが「KEY FOR YOU」というテーマで新しいコンセプトの鍵盤楽器のプロトタイプシリーズを発表した(04/05)。楽器という独特な分野のため、視覚のみでなく聴覚にも訴えるので人気を得ていた。この松下電工とヤマハの両展示会とも当事務所が、場所探しから始まるミラノでのコーディネートを担当した。結果は大成功であったが、異なるテーマ、人、要求をまとめるのには非常な困難と調整があった。
トリエンナーレでは伊デザインの代名詞の一つ、カッシーナの80年展が行われた(06)。良く知られた名作の数々が時系列に並べられ、同社の輝かしい歴史を改めて知った。 |
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