梅雨も明けかかった蒸し暑い日、銀座に新しくオープンしたイタリアンを予約して出かけました。平日の7時なのに60席ほどある店内はいっぱい。
いかにも北イタリアの雰囲気で白壁とヴェンゲ色のシンプルなインテリアでした。
一段高くなっているので手元は見えないものの、厨房がすっかり見渡せるオープンキッチンで10人ほどのコックさんが忙しく立ち働いているのが見え、絶えず湯気がもうもうと立ち上る一角があって活気があります。一般の店に比べてコックさんの数が多いと思いながら人の動きを楽しみました。
客席はシンプル、テーブルクロスはのりが利いたベージュの綿、食器は白い磁器と厚手のガラスで清潔感があります。
スパークリングワインを飲みながらずいぶん待ちました。「お客様が重なって、お待たせして申し訳ございません」とマネージャーが謝りに来るほどでした。
小さな皿に緑色のオリーブオイルを注いで、「パンは自家製で熱いのでお気をつけください」。次に高知県徳谷フルーツトマトの冷製カペッリーニ。カトラリーは料理ごとに新しくされましたが、このナイフ・フォークは思わず「冷たいっ」といいそうになるほど冷やされていました。
素材の吟味と新鮮さは勿論、熱いものは熱く、冷たいものは冷たく提供されることに、料理人の並々ならぬ神経を感じたのです。熱いものも冷たいものも、客の食べ方を観ながら提供する。これはおすし屋さんにも似ていて、いいレストランの条件だと思ったのです。
そしてコックの数が多いことにも納得。値段が高いことにも納得したのです。
コーヒーとドルチェの後、熱湯が入ったガラスのポットに今までテーブルに挿してあった緑のミントやレモングラスのフレッシュハーブを入れて、ハーブティで爽やかに締めくくったのです。